子猫の尾

交通事故にあって、路上で保護された子猫ちゃんが来院しました。

食欲も元気はあったのですが、尾に外傷があり、尾を動かすことができず垂れ下がったままになっていました。

そこでレントゲンを撮ってみたところ、矢印の部位で尾椎が断裂していました。

 

尾椎とは脊椎から連続している尾の骨のことで、この中には神経が走っているため、尾椎が断裂していれば神経も断裂しているということであって、尾を動かすことができなくなります。

尾が動かせなくても生きていくのに支障はないですが、便をする時に尾を上げられないため便が付いて汚れてしまったり、尾の違和感のため自分で出血するまで噛んでしまったりと生活の質が下がることがあります。

この子猫ちゃんの場合は、尾椎の断裂した部位は時間と共に形はいびつですがくっついてきました。ただ神経異常は残ってしまい、尾の違和感で尾やお尻周りを舐めるようになってしまったため、断尾することとなりました。

こちらが断尾前の写真です。

 

そしてこちらが断尾後の写真です。

断尾をすることによる体への悪影響はありません。逆に尾が短いという個性が出来上がったと考えてあげましょう。