指骨骨折①

抱っこしている時に落としてしまって、それから前肢を上げているという3ヶ月齢のワンちゃんが来院しました。

来院時は左前肢を完全に挙上しており、指を触ると痛みがありました。そのためレントゲンを撮ったところ、第2指(人差し指)と第3指(中指)の中手骨の骨折が見つかりました。

ただし折れ方は横骨折という、横一直線に折れるきれいな折れ方でした。第4指(薬指)と第5指(小指)は無事であり、骨折の仕方としては悪くないものでした。

全部の指が折れてしまうなど、あまりに激しい折れ方をした場合には手術が必要になりますが、このワンちゃんは包帯を分厚くグルグルと足先から肘まで巻いて、患部が動かないように外固定をしての経過観察という事になりました。

若いワンちゃんの場合、通常1ヵ月くらいで骨折が治ってきて固定を外すことができますが、このワンちゃんはちょうど1ヵ月経過した時に、うっかり高いところから飛び降りてしまい、同じ部位を再骨折してしまいました。

仕方がないので固定する期間をあと1ヵ月延長し、今度は注意して管理してもらい完治となりました。下が完治後のレントゲン写真です。

次回は手術が必要となった指の骨折のお話をします。