猫の糖尿病の新しい薬

今回は猫ちゃんの糖尿病についてのお話です。

糖尿病の治療というと、従来は「インスリン」の注射を1日2回行うというものでした。そのため1人暮らしで猫ちゃんを抑える方がいない場合や、注射を嫌がってしまう猫ちゃんの場合などには、インスリンが打てずに治療が困難になるケースもありました。

そこで登場したのが「センベルゴ」という糖尿病の新しい薬です。この薬の最大の特徴が、1日1回の内服薬ということです。1日2回のインスリン注射と比べると、治療に対するハードルがかなり低いと思われます。

インスリン注射の場合だと、定期的に血糖値を測ってインスリンの用量調節を行わなければなりませんが、センベルゴは用量調節が基本的に必要ないため、通院回数も減らすことができます。

10%程度の猫ちゃんでセンベルゴが体に合わないため使えず、インスリン注射での治療を余儀なくされるということはありますが、糖尿病の治療方法を大きく変える薬になるかもしれません。

ちなみに猫ちゃんの薬であり、ワンちゃんには不適応です。糖尿病の治療でお困りの猫ちゃんは、ご相談下さい。