予期せぬ妊娠
予期せぬ妊娠
獣医師の清田です。今回は、少しびっくりした診察のお話をします。
先日、ブリーダーさんから引退犬として引き取られた子が診察にやってきました。
簡単な身体検査をし、妊娠もしていないはずとのことだったので、その日は避妊手術や歯科処置の相談をしました。
一週間ほどして、予定より早くその子が再び診察に来られました。
何があったのか聞いてみると、なんと突然子犬が産まれていたとのことです。
飼い主さんは子犬を飼ったことがなく、どうしたらいいかわからずに来院したそうです。
子犬を見てみると、元気に鳴いておっぱいを欲しがり、大きな先天的な異常もなく、状態は良さそうでした。
お母さん犬はブリーダーさんのところにいたため子育てに慣れていたようで、おっぱいの出も良く、子犬を舐めて自分でしっかりお世話をしてくれていました。
その日は長く伸びたへその緒を結んだだけで、あとはお母さん犬にお任せする形となりました。
その後、その子は大きな問題もなくすくすく育ってくれています。
今回は少し特殊なケースでしたが、このように気を付けているつもりでも、想定外の妊娠が起きてしまうことがあります。
また、徴候がない場合はそのことに気づかないこともあります。
それ以外にも子宮や卵巣、乳腺などの病気の予防にもなるので、わんちゃん、ねこちゃんをお家に迎え入れたら避妊手術をご検討ください。
適切な時期(生後6~7ヶ月ほど)を過ぎても防げる病気があるので、気になる方はぜひ相談にいらしてください。