香害について – 丹沢の森どうぶつ病院

香害について　

最近相談された件について少しお話させてください。

今通院中の飼い主さんの中に化学物質過敏症の方がいます。

最近発症したそうで、診察を受けた日はその飼い犬に付いている匂いがきつい、または何かの物質に反応して体調をくずしてしまうそうです。

（自宅に入る前に毎回シャンプーすることでなんとか通院してくれています）

匂いの話はなんとなく言いづらいですよね。

その方も嫌な思いをされるかもしれない中、言いにくそうに相談してくれました。

私も資料を読んで、香害について全く知らなかった事があり驚きました。

またこの10年くらいで問題として認知され始めたようなのでこれからどうなって行くのか心配にもなりました。

犬猫に関しても、まだ症例がたくさんいるわけではないですが、匂いに敏感で、人間よりさらに体が小さい動物で香害が起きてもおかしくありません。

猫は解毒に必要なグルクロン酸抱合能がないためアルマオイルを無毒化できず中毒を起こすため、向かないというのは有名な話です。

まだはっきり分かっていないレベルですが、人間に健康被害が出て来ているものは、

特に呼吸器系、皮膚のかゆみなどに心配がある犬猫さん達はなるべく使用しない方が良いでしょう。

今まで好きで使っていたものが実は誰かにとっては辛いもの、また自分達の身体に良くなかった、ただその商品は普通に売っているし、CMもしている・・・

香害について、すぐに実感できず今の生活をガラッと変えるのは難しいと思います。

たくさんの方が出入りする病院では出来ることは限られますが、犬猫に使うタオルに使う洗濯洗剤、消臭剤の変更を検討中です。

個人的には洗剤を変えてみたのですが、子供の食べこぼし、油汚れが落ちるのかなど様子見段階です。

（最近スプーンで食べるのが好きになったので、盛大に汚れます。笑）

最後に参考になるサイト載せておきますので、詳しくはそちらを読んでみて下さい。

まずは知ることから、出来ることから始めてもらい、

これからの世界が少しずつ良くなればいいなと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます。今林

＊香害について　シャボン玉石鹸

＊NHKの特集記事です。

＊NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議の資料です。

＊活用できるポスター（日本消費者連盟の「香害」ポスター）です。

また興味のある方は、無香料洗剤などの資料も病院にありますので、お声掛け下さい。